胡蝶蘭の由来は【phalaenopsis ファレノプシス】というギリシャ語から来ています。
【Phalaina 蛾】【opsis 似る】という二つの意味を合わせたものです。
日本では蝶が舞う様な美しい花びらをしているところから胡蝶蘭と呼ばれています。
原産地は東南アジア・インドなどの亜熱帯地域で土に生えるのではなく、
木の枝分かれしたところに直接根を張って体を支えている植物です。
一つの場所に根を張るという意味でも、商売において大変縁起の良い事です。
そのため、開店祝い、新社屋落成にも喜ばれますし、また非常に豪華で美しく
高級なお花なので社長就任祝いとして使われることが多いです。
また、最近ではお供えごとや、法要でも利用されることがあります。
花言葉
幸福が飛んでくる・純粋な愛
白系⇒清純
ピンク系⇒あなたを愛しています
置き場所
十分に明るく風通しの良い場所に置く。
ただし直射日光をあてると葉焼けを起こしてしまう為、窓際に置く場合はレースのカーテン等で遮光します。
胡蝶蘭の適温は20~25度です。
12~13度近くまでは耐えられますが、極端に花つきが悪くなります。
冬場の暖房が効いている室内の場合は乾燥しすぎてしまう為、花の全体に霧吹き等で加湿してあげましょう。
水やり方法
基本は『水ごけが乾いたらたっぷりの水を与える』
受け皿に溜まった水は、根腐れの原因になる為、捨てましょう。
朝~日中の暖かい時間帯が理想です。
胡蝶蘭の株それぞれの根元にあげてください。
かかりやすい病気と対処法
カイガラムシ
花弁の付け根に黒い点が付く、葉の裏に細かい綿状の白いものや茶色く平べったい突起が現れるのが特長です。粉状のものは柔らかいガーゼで掻き落とし、成虫となって殻を張ったものはつまようじで葉を傷つけないように掻き落とします。
この害虫に効く殺虫剤はスプライトが代表的です。
ダニ
葉のツヤが無くなり葉の裏側を見るとかすり状になって白斑が見られます。
葉ダニの密度を下げる為こまめに葉水をかけるのが必要です。
生き残った害虫はその薬に対し、対抗性が付いてしまうので3種類くらいを交代で使用するのがより効果的です。
葉やけ
葉やけとはその植物に適した量以上の太陽光を浴びて起こり、焼けた状態になる事です。
その際症状としては焦げたように黒くなったり色素が抜けたように白っぽくなったりします。
直ぐに室内の日が当たらないところに移動してください。
正常な緑の葉が多く残っていれば大丈夫です。
緑の葉が少なく、色が抜けたように白くなっていたり、焦げたように黒くなっている場合、細胞が壊死したり、ウイルス感染を引き起こしている可能性があります。
そのような状態の時は、葉焼けの部分を切ってください。
軟腐病
高温多湿で発生が多くなり、傷口から侵入し、淡褐色に腐敗する病気です。
軟腐病の原因は細菌です。細菌が繁殖し、養水分の通り道をふさいでしまう為、地上部はしおれ地際が腐って溶けていきます。
有効な薬剤はストレプトマイシンです。
植え替えについて
植え替え時期は4月が一番適しています。
真冬の寒い時期は避けましょう。
また、一年に何度も植え替えをすると根を痛めてしまいます。
季節ごとのお手入れ方法
春
カーテン越しなど薄日が半日程度当たる場所が最適です。
3月頃の夜間の低温には注意し、15度以上の場所で管理してください。
最低気温が15度以下になる場合は、発泡スチロール箱で全体を覆ったりホットカーペットで加温すると良いでしょう。
夏
成長に適した時期です。風通しの良い半日程度日光に当たる場所で管理します。
直射日光には注意。冷房の風が直接当たる場所は避けてください。
成長期でお水を比較的必要とします。1週間に1回ほどラン用の液肥を与えてください。
秋
風通しも悪く、気温も下がってくるので、鉢内の乾きが遅くなります。
日照時間が短く、日光の強さも弱まるのでガラス越しの日光に直接当てても問題ありません。
冬
10度以下に下がらないように!
暖房の風は非常に乾燥しているので、直接当たらない場所へ移動してください。
葉の気孔が開く夕方に、霧吹き水をかけ、保湿を心がけてください。
花が終わった後の管理方法
①茎を固定してあるワイヤーをはずす
茎のテープをゆっくりと剥がします。無理に剥がすと茎が折れてしまう為、ペンチ、カッター等で切断してください。
②茎を切る
すぐに花を咲かせたい場合、3節~4節目でカットしてください。切った下の節から新しい新芽が出やすくなります。通常2番花ははじめに咲いた1番花よりも花の数は少なくなります。
花茎がある程度伸びてきたら支柱を立て、上向きに支えてあげます。その後の成長を考え、ゆるめに括るのがポイントです。その後、30日前後で新しい新芽が出てきます。